クロスボーダー&知財案件に精通し、
企業の海外進出や事業拡大をサポート
学生時代は、バックパック一つで、ヨーロッパや東南アジア等これまで訪れたことがない場所を訪問し、現地の方々と交流することが好きでした。当時から、漠然とではあるものの、日本企業が新たに海外に進出するにあたってサポートができればとの思いがあり、海外に絡んだ仕事を含め北浜法律事務所の多様性のある業務内容に惹かれ、入所しました。
現在は、多様な業種のクライアント企業で生じる法律問題に対し、幅広くサポートを行うなか、希望していたクロスボーダー案件や、知的財産に関する紛争やライセンスの契約交渉を特に自分の専門としています。
日本企業が海外進出の足掛かりとして、海外現地企業を買収するようなM&A案件は、そのスタートポイントとして、クライアントの皆様の今後の事業の発展の軸となる非常に重要な局面です。現地法律事務所と連携しながら、現地の法令・規制を理解し、広い裁量をもってクライアントをサポートすることに、この仕事の醍醐味を感じています。
また、もう一つの柱である知的財産分野においては、例えば、クライアントの製品が他社の特許を侵害しているなどとして、差止請求や多額の損害賠償請求を受けるような場合、開発した製品を今後販売できなくなるという事態になることもあります。それがクライアントの主力製品であれば、会社経営上重大な事態となります。このような場面で、当該技術分野に詳しい弁理士事務所と協働しながら、きめ細かく訴訟対応に取り組むことに、挑戦する楽しさとやりがいを感じています。

2022年にUC Berkeley School of Lawに留学しました。シリコンバレーが近いという土地柄、技術系スタートアップ企業が多く、ロースクールでも知的財産に関係する授業を選択していました。卒業後、サンフランシスコに所在するスタートアップや知財のブティック系の法律事務所に出向しました。特に、日本のスタートアップや、大手ゲーム会社・出版社の現地法人をクライアントにしており、アメリカに進出した日本企業のその後のビジネス展開や、スタートアップ企業の設立段階からのサポートに携わることができ大変貴重な経験を得ました。
更にその後、ドイツの大手法律事務所に出向し、日本企業のドイツ進出のサポートや、売却のサポートなどに携わりました。現在もドイツの事務所と協働する案件が多く、良好な関係性を構築できたことは大きいと実感しています。帰国直後に、この事務所と協働する形で日本企業によるドイツ企業の買収をサポートする案件がありましたが、入札案件であり、売主サイドからは非常にタイトなスケジュールを要求されるなか、クライアントがスムーズに意思決定できるよう、取引全体に関するサポートを行う必要がありました。既存の借入れの処理を巡る税務上の問題や、ドイツ倒産法上の問題など難しい論点が多く含まれる複雑な案件でしたが、現地事務所とスムーズなコミュニケーションを図ることができ、無事に取引を成就させることができたことは、今も印象に残る案件の一つです。
難易度の高いクロスボーダー案件を上手くハンドリングするには、現地事務所との信頼関係が非常に重要であり、Face to Faceで行うコミュニケーションの重要性を改めて認識しました。今後も可能な限り現地を訪問するなど、理解を深め合うことに労を惜しまず、フットワーク軽く対応していきたいと思っています。
今後の展開予測を立て、事業を前進させる。
海外案件では時差もあり、クライアント・海外協力事務所の稼働時間を考慮して対応をしなければ、無駄にタイムラグが生まれるおそれがあります。企業買収などは、そもそもタイトなスケジュールで進んでいますから、レスポンスの速さなどスピード感を持って取り組むことが大事です。そのためにも、ポイントごとに常に予測を立て準備を怠らないよう努めています。

また、クライアントから法的リスクの存否について相談を受けた場合には、その内容を正確に伝えるとともに、このような方法であれば対処できるといった代替案を提示するなど、できる限りクライアントの事業を前進させることができるようなアドバイスを心がけています。
今後も、クライアントの皆様の国を超えた事業進出や、新規事業を展開するような難しい局面に伴走することができる弁護士でありたい。どんな局面においても、クライアントから安心して任せていただける弁護士であり続けたいと思っています。
クライアントとともに。