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質の高いM&Aをリーズナブルに。現場で経験を積み上げてきた叩き上げ派。

弁護士になって最初に入所した事務所は、M&Aを業務の中心とする20人規模の事務所でした。入所後2年ほど経過した時期に、先輩弁護士の独立等が重なり、それまで先輩達の下で下働きをしていた立場から、中心的に案件を進めるという重責を担うことになりました。自ら案件の先頭に立って業務を行う際に、相手方として対峙する弁護士は、その殆どが在京の大規模事務所のパートナー弁護士という状況でした。

当初は逃げ出したい気持ちもありましたが、自分のキャリアも含めて熟慮した結果、ここで逃げずに真っ向から対峙し、実践経験を積むことが自らの糧になるはずと思い直し、毎回、試行錯誤を重ねながら経験を積み重ねました。

また同時期に、大手証券会社のM&A部門に週1~2日のペースで出向へ行くことになり、最終的には北浜へ移籍するまでの5年半もの間、出向することになりました。出向先の部署は、証券会社の中でも花形的な部署で、自分よりも経験値の高いプロフェッショナルの方々が、国内の最先端の案件に従事していました。

出向時には、そのような方々が次々と来られ、TOBやインサイダー規制、独占禁止法などに関する質問を受けます。若手弁護士にとっては、初めて聞くような相談事項や答えの無い質問も多く、額に汗をかきながら必死に対応する日々でした。振り返ってみると、若い頃にこのような厳しい現場で鍛え上げられたことで、今の自分があるのだと思いますし、若手弁護士にもぜひそのような経験を積んでほしいと思います。

2014年、北浜法律事務所に入所。現在、M&A、証券市場、コーポレートの専門家として業務を行っています。当事務所のM&A業務は、クライアントに対して、「スピード」感をもって「適正なクオリティ」のサービスを「リーズナブルなコスト」で提供することを目指しております。

当事務所の案件チームの構成には特色があります。

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大規模事務所のように大勢の弁護士で組成するのではなく、私がハブになり、案件毎に3〜4名の弁護士でコンパクトなチームを構成します。そのメリットは、チーム内でスムーズな情報共有と迅速な対応ができることです。若手弁護士に対しては、法律だけにとどまらず、依頼者のビジネスを理解した上で業務を行うことを求めています。

私たちは、買収対象の会社を調査する際に、定型的な資料開示を求めるような紋切り型の仕事はしません。まずは公開情報や関係者へのヒアリングによって「対象会社のキャッシュポイントはどこか、重要な取引は何か、収益の源泉、会社の強みは何か」などビジネスを理解し、また依頼者が「買収によって手に入れたいものが何なのか?例えば、仕入先、販売ルート、マーケットシェア、ブランド、人材、特許…」を考え、さらに「買収後のビジネスモデルはどうなるのか?」など、依頼者の意向や買収に至る背景事情等も理解した上で最適な調査方法を検討します。これにより必然的にデユーデリジェンスの調査対象を絞り込むことになり、効率的に業務を行うことができるうえに、依頼者にとっても気になるポイントにフォーカスされた調査報告が行われることになります。

直近の業務状況というと、最近はファンドからの依頼が多い状況です。プライベート・エクイティファンド、ベンチャーキャピタル、コーポレートベンチャーキャピタルなど、低金利の環境下にあって、投資先を探している浮動資金が潤沢に存在している証拠だと思います。

ファンドに限らず、依頼者の投資先又は買収先の企業は業種の幅が非常に広く、流通、小売やメーカーなど伝統的な業種もあれば、IT系やテクノロジー分野などビジネス構造の理解が難しい業種もあります。案件を通じて様々な業種に触れ、各ビジネスの特徴や業界動向などを調査し、経営者の話を聞くことで、知見を得るとともに、弁護士としての視野が広がり、判断能力にも磨きが掛っていくのだと思っています。

今後については、クロスボーダーM&Aを強化したいと考えています。これまで私は、ほとんど国内業務を中心に携わってきましたが、最近は、国内の依頼者からも海外企業とのトランザクションに関する業務を依頼される機会が増えてきており、今後さらに増えていくでしょう。

私の仕事のやり方は、
関係者とともに考えながら進むこと。

例えば、顧問先の担当者から質問のメールが届いた場合に、なぜそのような質問をしているのか、背景事情がよく分からないことがあります。そんな時、質問者に対して背景事情を問い合わせても「僕もわかりません」などと回答されることもあります。そのような場合、「では、ちょっと打合せをしましょう。事情を把握されている方にも声を掛けておいてくださいね。」とお願いして、関係者も含めて打ち合わせを行うこともしばしばあります。質問事項に対して明確な回答が出せなかったとしても、一緒にブレインストーミングをすることで悩まれている内容を整理しただけで、あらかた解決したりする場合もあります。そのため、依頼者とはなるべく気軽にコミュニケーションを図るようにしています。

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また、個人的な意見ですが、ビジネスの観点でモノを見たり、組織の中でどのように案件が進んでいくかというところまで分かってアドバイスができる弁護士は少ないかもしれません。私は幸い出向経験があるので、組織の体制・仕組みがどうなっていて、社内的にどのような手順を踏む必要があるかなど、ある程度の理解ができるという点は大きいかもしれません。そのような相談者側の事情も理解した上で有益なアドバイスができる、クライアントに身近な存在でありたいと思っています。

クライアントとともに。