ヨーロッパ案件の専門家として第一線に立つ。
私は現在、国際的な案件に注力しています。中でも欧米、特にヨーロッパ関連の案件を中心に活動しています。アジアの国々が勃興するにつれて、ヨーロッパと日本の関係は相対的に弱くなった時期もありましたが、国際情勢の変化に伴って、ヨーロッパと日本の関係性は今後益々重要になると思っています。
仕事の面でも、幸いなことに、M&A、データプロテクション等の幅広い分野で案件が絶えることはなく、非常にエキサイティングな案件を担当しています。 当事務所のヨーロッパ・プラクティス・グループ(EPG)は、日本の大手法律事務所によってヨーロッパという地域に着目して設立されたグループでは最初期のものであり、また最も活発なものの1つであると自負しています。
欧米での幼少期を経て弁護士に。
大手商社に出向し、得難い経験を積む。
父の仕事の関係で、幼いときに数年間スイスに住みました。ヨーロッパ各地の城や美術館を訪れたりして、楽しい思い出ばかりです。また一時期アメリカにも住んだことがあります。いずれも日本人学校に通ったので中身は完全に日本人ですが、「将来はヨーロッパやアメリカと関わる仕事をしたい」と漠然と思っていました。
北浜法律事務所に入り、3年目の終わりに大手商社に2年半出向しました。出向先の関西支社では地道な商社ビジネスの現場を見せていただき、本店法務部では大型の投資案件を複数経験させていただきました。出向先での日々は、まさに血となり肉となっています。どういう経緯で弁護士に相談に来られるか、何を求めておられるか、法務に求められる役割は何か…社内の情報伝達の流れや微妙なニュアンスも敏感に感じ取れるようになり、想像力も身につけられました。この経験を活かして、クライアントが求めているアドバイスを、より具体的に、創造力を働かせながら提供するようにしています。
欧米との強いパイプで情報をアップデート。
出向後はアメリカのロースクールに留学した後に、アメリカの法律事務所で短期間研修をしてから、ドイツのデュッセルドルフに行きました。ドイツでは2つの大手法律事務所に勤務しました。アメリカのロースクール留学中にはトランプ大統領が当選したり、ヨーロッパではイギリスの欧州連合(EU)離脱の是非を問う国民投票(ブレグジット)があったりと、欧米の政治経済体制の大きな転換期を現地で過ごすことができました。
ドイツでの研修は、ちょうどEUの一般データ保護規則(GDPR)が施行される直前でした。当時日本ではまだまだ個人情報やデータプロテクションという分野に注目が集まる機会は少ない状況でしたが、GDPRの制定・施行を受けて、必ずや近い将来、グローバルな実務のみならず日本の実務においても重要な分野になると予想していました。
そこで、現地でGDPRの最新の知見を収集し、EPGでコツコツと蓄積したネットワークも活用しながら現地の専門家に接触し、ネットワークを拡充して帰国しました。その後も、EPGやデータプロテクションのチームで積極的に活動し、各種分野の知見の収集と専門家ネットワークの維持拡大を続けています。
最近は日本でも個人情報やデータという言葉が当たり前のようにニュースで取り上げられるようになりました。今後も欧米の実務の最前線をキャッチアップし、クライアントの皆さまに良質なサービスをご提供していきたいと思います。
クライアントとともに。